目の前に突如現れた女の子。しかも寝てる・・・

俺は思い切って声をかけた。

「あの〜・・・君・・・大丈夫??」

 

 

「ん・・・」

その女の子はゆっくり目を開けた。そして俺を見るなり

「嫌!!私結婚なんかしない!!王宮にも帰らない!!!!!」と叫んだ。

顔は真っ青で、今にも暴れだそうとしている。

 

 

「え??結婚って・・・」

どうみても俺と同い年くらいの女の子。結婚するには早すぎる・・

 

ひとまず事情を聞かないと・・・

 

「君、ちょっと落ち着いて。俺は何もしないから。

それより、なんでこんなとこにいるの??名前は?」

 

 

俺が何もしないと分かったからなのか、その女の子は少し安心した様子で

つぶやいた。

 

「結婚式から・・逃げてきたの。名前は、、ユイ=ラファナ。」

 

外国人なのか・・・??でもあきらかに日本語しゃべってるし・・・

もしかして・・ハーフか?

ぶつぶつと独り言を話していると、女の子はあたりを見回して不安げに

つぶやいた。

「ここ・・・どこ??」

 

「ここ??新宿だけど??」

 

「シンジュク・・・??」

どうも様子がおかしい。新宿を知らないのか??

「君どこから来たの??」

 

「パラシャイング王宮・・・」

 

パラシャイング王宮??聞いたことがない。

どこの国なんだ??

俺が首をかしげているとふいに女の子が上を見上げた。

何かに気づいた様子でこちらを見る。そして空を指差して

 

「空の上よ」

 

こう言った。